順天の名を残す佐藤泰然

泰然は蘭方医を志し、シーボルトの弟子で西洋医学「足立長雋」や蘭学者「高野長英」に師事を受け、更に長崎で第
一線の技術を学んだ。その技術を背景に外科手術を実践し、画期的な成果を残し評判を呼び、今日の外科手術の
基盤を造り、順天堂を通じての残された。

佐藤泰然は「順天」の言葉を塾の名前に付けた
佐倉順天堂では、塾生がオランダ語の習得と書物だけの勉強をするだけでなく、実際の診療に役立つ知識・技術を習得
させることを目指した教育が行われた。
この結果、佐倉順天堂からは、明治医学界を担う多くの優秀な人材が育っていく。

2012年、第125代天皇上皇明仁の狭心症冠動脈バイパス手術を執刀、順天堂大学医学部心臓血管外科教授に就任した
天野敦は蓮田市から市民栄誉賞が授与され、今日まで「神の手」が繋がっている。
外科手術として高く評価される基盤を作った佐藤泰然について、追ってみる
佐倉順天堂記念館は安政五年の建物が和室の主屋と洋風の付属室を中心として、今も残されている。
往時は２０００坪の敷地で延べ１０００人の塾生が学び「西の適塾」に対して「東の順天堂」とも言われ、内外に
多くの塾生が羽ばたいていった。