これが水戸徳川家の上屋敷である。海をイメージした池が中央にあり、それ
を囲むように起伏のある道があり、回遊式築山泉水庭園になっている。
ここに、前述した朱舜水の意見を取り入れ、中国の風物を再現した中国趣
味豊かな庭園である。
水戸徳川家初代の藩主頼房から始まり、二代目藩主光圀が引き継ぎ、完成
させている。
小石川後楽園は文化財保護法によって国の特別史跡・特別名勝として重複
指定された国内でも、数少ない庭園である。
因みに重複指定を受けているのは此処と浜離宮恩賜庭園、金閣寺であり、
国が誇る代表的な庭園であることに、見どころ一杯の場所である。
しかし、静寂な庭園に悲鳴に近い嬌声が、時折響きわたり、何事かと思わ
れる。東側に巨大な後楽園ドームが控え、ジエットコースターからと判った。
藩主頼房や光圀も深い眠りから目を覚ます、環境に驚いているのではな
かろうか！！
静寂と喧騒、異質な世界が隣り合わせ、それぞれ持ち合わせた世界が
此処、後楽園なのである

園内は池を囲むように散策路があり、出入り口を起点に反時計方向に周回する。、熱を帯びた
ガイドさんの案内に凡そ2時間、水戸徳川家の遺構を背景にタイムスリップ出来た。