唯一残される自然の宝庫浅川は四季を通して散策、バードウオッチングで賑わいを見せている場所である。
浅川のコンクリート敷きの護岸から、足もとは不安定なゴロゴロした河川敷に入って行く。普段は余り人も
入らない胸程の高さの生い茂る雑草の中へ、水辺近くに、一歩一歩足を踏み入れる。不安定な足元に転
ばぬようにと、自然と腰は引けふらつきながらもも目的の牛額草の行方を追う。
草深い中、何か取りつかれるように追い求める集団の姿に、果して何を求めるのであろうか・・・。
突如の人影に、遥か離れた護岸から、もの探しにうごめく怪しげな集団が奇異に映るかもかもしれない。

新井橋橋上から、眼下に袋を下げウロウロする怪しげな群れに、奇異の目が向けられる。何事かと見物する
人の群れは類を呼び、立ち止まって眼下の様子を伺う。、

何十、何百種の雑草が群生するなかで、中々見つけ出すことは難しいが、特徴ある葉の姿を捉え遂に!!"牛額
草発見"に沸き立つ。水草だけあって、水際か水に近い所に群生するため、足もとは水を含み、足元は緩み不
安定で、泥だらけなりながらも、奇草の巡り合わせに、興奮する。
長袖に手袋、ここぞとばかり待ち構える数十種の虫の餌食にならないためにも最低の防御体制が必須である。
普段、見向きもされない奇草もこの日ばかりは歳三の売薬となる植物として光が当てられ、100数十年の歳三
の世界にタイムスリップ出来る。