我が家(日野)から多摩丘陵を越えて南側は八王子市
になるが、中央大学の南側の野猿街道に繋がる道の
直ぐ近くにある。
樹木に覆われ唯一武蔵野の面影を残すた一角で現在
は小谷田農園として営まれ四季を通じて取り立てた新鮮
な野菜を販売している。
我が家から徒歩の山越えで丁度、1時間の所にあり
多摩丘陵を隔てた南斜面には幕末や天然理心流の
名残が意外とあり、隠れ埋もれた歴史ゾーンと勝手に
も思っている。

多摩丘陵を越えて急勾配の坂を下ると野猿街道に出る。
その直前に右手にこんもりとした森に囲まれた家、屋敷の
集落が見える。
住宅地の家並みを、良く見ると中には先祖伝来の古い家
屋敷も見える。
この一角に目的の小谷田家がある。

細い路地を奥に進むと無情にも『この先行き止まり』の看板に行く手
を遮られる。
地図、方角、大きな道からの距離感覚からいくと
間違いなく此処辺りがその目的の場所であるはずだが・・・。
果たしてそれ程のこみ入った道では無いが、迷路に入ってしまった
のだろうか?

路地の先の樹木の影にくっきりと山門の姿が見えた。
これだ、間違いなく小谷田家の一角であった。

一歩路地に入ると、狭い路地の道筋に小さいながら
も立派な作りの神社が、一気に自然に包まれた田舎
道に入った感覚に陥れられる。
一部崩れ落ちた木部など全体に風化した面持ちが、
長い歴史の建物とも思える。